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西村善徳からの手紙-2002年7月〜12月-

     

2002年12月9日(月) 市町村合併を考える全国リレーシンポジウム2002に参加して

 
東日本では雪が降っていますが、雪はこちらでは無縁でして春雨のようなシトシト雨です。冬だというのに暖かすぎます。

 昨日は<市町村合併を考える全国リレーシンポジウム2002>の高知会場に行ってきました。総務省の主催でもあったりので、合併をこれでもか、これでもかと勧める会かと思っていましたが、実に好感のもてるシンポジウムでした。

 合併の押し付けはありませんでした。自己決定、自己責任において住民が答えを出すべきが基本、ということで国の押し付けは感じられませんでした。

 ある村のパネリストの方は、「我々の村は、人口が年間100人減少している。あと30年すれば村に1人も村民はいなくなる計算になる。だからといって合併すれば人口減が食い止められるのか。答えが見出せないままに、合併が村存亡の切り札になるといえるのか。住民にどう説明すれば良いのか」と発言されていました。

 明確な答えは、パネリストの誰にもできませんでした。合併の賛否に関わらず言えることは、「合併は過疎を食い止める手段にはなりえず、過疎が急速に進むキッカケになるだろう」ということです。

 町に合併すれば、村の職員は町に住居を構えて村に通勤することが抵抗なくできるようになりましょう。その否定しがたい現実を前に合併が過疎を食い止める手段になると、誰が約束できるでしょうか。

 総務省のお偉いパネリストの方はこう言われました。
「3000の町村が1000になることは17年では不可能だろう。せいぜいで2000になるだろう。しかし、そのままでは平成の大合併は終わらない。次には道州も含め、県境も無くする形で合併が進むことになる」と説明されました。

 そのまた次には、アメリカ合州国日本州になるかもしれません。いやいや、その前に我が村はどうなるのか? その答えは誰にもわからないままに、時だけがいたずらに経過しています。

2002年12月4日(水) ハウス農家の悩み

 本日は雨です。冬と言うのに春雨のような暖かい雨です。

ハウス農家の悩み
 ハウスで柑橘類を栽培している方から「農産物生産現場と流通には大きなボタンの掛け違いがあるように思えてなりません」という意見を聞かされました。
「どんな悩みなの?」
 まあ、聞いてみることにしましょう。

安全とは?
 国産の農産物に未登録農薬不正使用問題が明らかにされました。食の安全問題が本格的に問われることを期待していましたが、監督官庁の責任浮上を心配してか農家に責任を押し付け、問題を先送りしたに過ぎないことは、生産者にとって残念でなりません。
   
なぜ農薬を使うのか?
 日本はほんのこの間まで飢蛾の恐怖にさらされ、増産運動に農家は追いたてられました。その時、農薬の果たした効果には計り知れないものがありました。

 しかし、悲しいことに供給過剰のいまも農薬が使用され続けていることに消費者は真摯な疑問を持っていないように思われれます。 だって「形にとらわれる消費者」
「見栄のよい工場生産物のような農産物を生産しようとする農家」
「栽培現場の苦闘を理解する前にソロバンに農産物を乗せちゃう販売店」
 挙句には「農家が汗を流した結晶である農産物に外国産農産物を混入して安全な国産生姜として出荷した農協」
 ・・・・・どこかが狂っていると思えるのです。

軟弱野菜以外には 農薬は無関係?
 私は柑橘生産者です。しかし卸売市場からは「果物は皮をむいて食べるので減農薬も無農薬も関係ない」と言われました。
無農薬栽培の現場では、過去の技術的データもなく、手探りで経験の積み重ねだけを頼りに取り組んでいます。
 
 僕達は無農薬生産物を金銭で高く評価されなくとも、消費者に安全を届けた喜びを無情の宝と考えています。

 だから、高い安いというお金の問題ではありません。市場で皮をむく農産物は農薬とは関係ないと言われたことが悲しいのです。

虫食いは安全の勲章ではないの?
 無農薬栽培にせよ、減農薬栽培にせよ、農産物に虫の食害痕はつき物です。これを傷物、不良品と考えるか、安心の証と考えるかは貴方の自由でしょう。

 残念ながら、いまの地球環境を考えるとき、完全無欠の農産物は無理でしょう。
 それが現実なんです。
 しかし、より安全を目指す努力はするべきと思います。
「皮をむく農産物は、農薬とは関係ない」という論理は、売る側のエゴであり、そこに外国産を混入しても善しとすることが当たり前の現実となったのだと思えてなりません
 
 僕達がこれからも農業を「安全食品 生産産業」として取り組んで行く唯一の道は消費者の正しい生産現場理解に尽きると思います。

市場と違った理解者の方々へ
 私はこの彼の苦しみや悩みを見捨てることができずに日記にしました。同じ苦しみ、悩みを持つ農民の一人として黙っていることができなません。
 僕は彼から頼まれたわけではありませんが、何か役に立ちたいのです。
 どなたか彼の柑橘を買ってはくださらないでしょうか。

 私にメールいただければ、彼に伝えます。


2002年12月3日(火) ヤイロチョウ(八色鳥)の森を守る為に

 高知県鳥はヤイロチョウです。四万十川源流の僕達の村にも初夏がくれば訪れて姿は見えませんが美しい鳴き声を聞かせてくれます。
 用心深い鳥でなかなか姿を人に見せることはありません。だから"幻の鳥"と高知では呼ばれています。

四万十川流域のすみかを守る為に

 四万十川に毎年訪れるのは繁殖の為のようです。そこで繁殖の為の森を守る運動がつづけられています。でも森の中の巣を教えることはありません。奥山に住むヤイロチョウは人間が大嫌いだからです。

 人間がお役に立てるのは森を守ることぐらいです。そこで恒久的な生息地を保存しようと<一口一万円オ−ナ−>を募集していましたが1千万余の参加をえられたそうです。

 まだまだ一口オ−ナ−を募集して十年間で100ヘクタ−ルの森を育てる計画で第二期一口オ−ナ−を募集しています。

お問い合わせは県生態系保護協会
<088-828-6400>に御電話して見てくださいませ。
皆が参加して森を守ることの意義は大きいと思います。


2002年11月29日(金) 過疎地の強い味方は情報化

 20日に上京し、23日に戻りました。東京で開催された町村会議の後、会津若松まで足を延ばしましたが、磐梯山には登らず、何だコリャと思っています。その上、羽田空港に着いたら、離陸寸前だったために搭乗拒否されてキャンセル料は取られるし、挙句に宿泊したホテルは1泊2万円という豪華料金をとられるしでさんざんでした。夕食の定食が5500円プラス蒸留水代。あー、馬鹿みたい。

 ところで、テレビで徳島県上勝町の取り組みが紹介されていたそうです。上勝町、ここはイソップ物語にでそうな町です。タヌキでもあるまいに木の葉をお金に替えています。ご老人や家から出られない主婦の方が木の葉をパックに詰めています。町が「彩」という会社をつくって、紅葉や柿の葉を全国の市場へ向けて出荷し、それを料理店が活用しているのです。

 上勝町は大変な山奥で、農地の少ないところです。でも頭を使えば道は開けるんですよね。コメンテーターが「町おこしといえば、予算が出てから考えるという話になるが、今アイディアのないところは予算が出てもアイディアは出ない」と言っていたそうです。どこでもやれそうなことなのに成功したのはなぜか。供給と需給の予測をつけて、迅速に発注にこたえるという情報ネットワークができているからです。過疎地域こそ情報化が強い味方になります

 そうそう、飛行機には乗り遅れましたが、栃木県湯津上村に立ち寄りました。ここはインタ−ネットを使って地域を変える運動をしています。良いところは参考にしたいと思い、訪問しました。

参考サイト:
徳島県上勝町の情報化の紹介 http://www.kaso-net.or.jp/it/kamikatu.htm
那珂川連邦共和国 http://www.nakagawa-jp.net 

2002年11月19日(火) 悲しい原産地表示

 生姜は高知県が全国を支配していますがこともあろうに高知でしかも農協が中国産生姜を高知産と偽って出荷していたとは情けないやら言葉もありません。
 中国産が国内産で流通していることは知っていましたがまさか天下の農協が仲間にいたとは驚くやら飽きれるやら誰のための農協でしょうか農家は輸入農産物に価格破壊されて泣いています。
 その農家を守るべき農協が中国産農産物を国内産として出荷したことはもはや農協は農家を潰す巨大組織に変身したと言えましょう

変なメ−ル
 この事件が表面化する2-3日前に僕のところに変なメ−ルがありました「○○地方に出荷していますか」とのこと僕は「出荷していない」と言うと「誤解される危険のある名前で出ています」との事。
 その後に次のような事が記されていました。(中国から輸入されている生姜が中国産として流通しているのは僅かで後は何処に消えたかわからない)と言うのです。
 なんと新聞に公表される2-3日前のことでした(生産者の畑に直結しない流通にその危険がついて回るのは当然でしょう)と返事したことでしたさらに暴利がある以上絶対に今後も続いて行くと断言されました(農協以外でも)。

貴方の生姜は大丈夫なの
 このところ「貴方の生姜は大丈夫か」とお電話を頂きます。ジョ・・・ジョウダンじゃないですよ農産物輸入に反対する生産者が中国産を出荷することあるわけないじゃ無いですか腹が立ちますね。
 輸入農産物を扱っているかどうかを確かめて国内産以外の農産物を扱っている流通を利用しないことが防護のイロハのように思います。
 炎天下で草と戦い病虫害に泣かされながら安全な生産に苦闘する全国の農家は農産物輸入商社に泣かされ、さらに農協につぶされようとしています。
 潰されない道は消費者との信頼関係以外には無い様に思えます。<農家は農協のために存在し農協は組織を守る為に存在する>その答えが農協の中国産しょうが混入問題だと思います。

情けないですよね。


2002年11月13日(水)<四国の道ハイキングin大野見>に参加しませんか

12月1日に山郷の深い秋を楽し見ながら歩くハイキングin大野見を行います。
僕の地区吉野からスタートして神母野(イゲノ)までの2kmのコースです。
「人と自然が輝く源流の道」と名づけられた四万十川沿いを歩きます。
 宿泊施設もありますので全国何処からおい出ても心配はありません。

 募集人員:先着100名
 参加費 :1人500円です。
 申込締切:11月21日 
 申込先 :国土交通省中村工事事務所
      電話0880-34-7301

 四万十川の源流でお会いできることを楽しみにしています。


2002年10月26日(土) 四万十川の紅葉も美しくなりました

 
四万十川の紅葉も日増しに美しくなりました。
 ポイントは、西土佐村と源流の四国カルスト天狗高原です

[天狗高原]
 四万十源流を訪ねて奥地に入ると、天狗高原[1485メ−トル] の森に辿り着きます。ブナ、カエデ、の紅葉が迎えてくれます。
 途中の竜馬の脱藩の道を訪ねても美しい紅葉が幾何学模様を描いています。
 棚田には稲束が干されており、萱葺きの農家の庭先には柿が赤く熟して人の訪れを待っています。
 食べてください〜とお年寄りの方からいただい柿はどこのお店の柿よりもおいしかったです。
-足-
 須崎東ICより国道197号を利用して1時間30分ぐらいで天狗高原につきます。
 197は「行くな」ともいわれる酷道でしたが、いまは楽道となっています。
 ドライブの途中では車を降りて竜馬脱藩の道も歩かれることをお勧めします
 お問い合わせ電話 0889-62-3188

[西土佐村]
 四万十川支流になりますが、この村を黒尊川が流れています。
原始林をすみかにする 幻の鳥で県鳥にも指定されている「ヤイロチョウ」の生息地としても有名です。
四万十川の中でも最も清流として 有名で紅葉を直接見るより 水面に映っている紅葉を見るほうが きれいに感じるかも 知れませんブナの天然林の林はこれからが美しくなります
11月中旬からが見ごろになると思われます。
-足-
 西土佐村の国道441号から、村道宇和島線を西に進んでください。 紅葉のきれいな名所神殿橋に着きます。
 お問い合わせは電話0880-52-2121


2002年10月20日(日) 合併は目的ではなく、選択のひとつ

 四万十町沿線の町村も合併に揺れています。大野見村と窪川町と合併するべく行政は進んでいますが、こんな小さな合併ではダメと住民は冷ややかです。県も、合併は目的ではなく、町村発展のための一つの選択として取り組むべきだと言っています。したがって、市町村合併にはいくつかの形があってよいのではないかという視点が提言されています。でも、残念なことに、行政はどの町どの村と合併をするかに関心が集中しています。
住民主体の取り組みが見られません。

●合併亡国論

 先般、東京大学名誉教授の大森わたる氏の話を聞く機会がありました。
「平成の合併は都市的発想であり、このまま合併が進めば日本は沈没する」と、危惧の念を抱いておられました。
 農村を失い、行政単位を都市化することに何の意義があるのか。むしろ、村を村として維持することこそ、都市が生きる道ではないのか。

 村を失って都市が生きる。どんな道があると言うのか。都市再生の道は、合併ではなく村を村として残すことではないのか。3000の町村を1000にする発想がいかに暴走であるかについては、これ以上説明の必要はなかろうと考える。

 21世紀は、我々が山や大地を守るために「どうすべきか」であり、町村合併が目的になってはいけないと考える。

<<村が滅びたら都市も滅びる>>その前に農村をないがしろにする政治は滅びなければならない。 
 都市と農村が共存する社会を目指すべきで、それぞれの役目を認め合うことが大切である。
 合併はその次に考えるべきではないのか。先ず合併ありき的発想は誤りではないのかと考えるゆえんである

 大森氏は自然栽培された農産物を求めて健康に配慮されていますが、病院に行くより畑に行くほうがはるかに健康に生きられると主張され、そのためにも<<村を残せ>>と叫ばれました。


2002年10月13日(日) 秋の味覚

 高知市の西部にある、針木地区では新高(にいたか)なしの収穫が本格的になりました。
 このなしは大きさが特徴で、直径が18cm位あります。新潟県の天の川という品種と高知県の今村秋を掛け合わせて、昭和の初めに作られました。新潟の新という文字と高知の高を取って新高と命名されたそうです。今年は、天候に恵まれ味も大変よいです。

新高(にいたか)なし

 我が家では、稲の収穫も終わりました。写真は、我が家で取れた昔ながらの米です。玄米で食べると、なんともいえずよい味わいです。今は、玄米が炊飯できる電気釜も種類がいくつもありますので簡単に炊飯することができます。玄米に適したおかずは、素朴なものがやはり合います。知人は、鰹節と刻みねぎを混ぜ醤油をかけたものと、たくあんが特に合うといっています。最後は焙じ番茶で決めるそうです。

今年収穫した我が家のお米


2002年9月28日(土) 四万十は秋の収穫真っ最中

 
四万十川ではいま、秋アユの漁を楽しむ人達が網を片手に川遊びを楽しんでいます。
 冬になればアユに代わって鯉を釣りを楽しむ人達に変わります。
 鯉は釣りを楽しむ程度でアユのように食べることは少ないです。子供達は池などに入れて楽しんでいるようです。

 稲は大豊作で喜んでよいのか、複雑です。しかし収量の方はイマイチのようです。畑にはこれから野菜をまきます・有機認定の畑に70ア−ルほど栽培しますが ご希望の方があれば差し上げます。

 直接取りにきてくださればよいのですが、宅配希望の方は送料、箱代のご負担をお願いします。
 大根、かぶ、チンゲイサイなど中国野菜を中心にまく予定です。
 軟弱野菜は、日保ちが悪いので、輸送が無理だと思います。
 四万十源流地区ではもみじの山々をバックに稲束が斜めにかけられて乾燥している風景が見られるようになります。
 遊びにお越しの方は声をかけてくださいませ。


2002年9月22日(日) 高知国体

 
今高知は国体の真っ最中です。我が村でも卓球の模擬試合が行われています。

  四万十川下流「中村」ではボート競技が行われています。四万十川コースは距離1000m、この天然コ−スを3分代で走破して行きます。

 陸のサポーターたちは河川敷きを自転車で往復しています。しばらくはアユたちもどこかに避難して姿を見せません。
大阪南港から中村までは豪華客船?が運行されていますので、便利です。
船窓からはクジラの遊泳も見られる時もあります。


2002年9月7日(土) アユの味日本一は和善川【岐阜】

 
四万十川の川砂が流れてアユの住めない川になりつつあると、先日愚痴を申しましたが、やっぱり 四万十川のアユはダメでした。【水清くして魚住まず】と言えば聞こえはよいですが、悔しいですね。

 全国アユ食べ比べ大会がありましたが、な、なんと、最も食味のよかったのは岐阜県の和善川のアユでした。

 四万十川のアユが選ばれなかったから、参加者の食味に問題がありはしないかと変な文句も言いたいところですが、公正な判断ですので致し方ありません。四万十川のアユは。2836匹の中に参加するほど釣れてなかったかもしれません。

 アユは川底のコケ(藻)を食べて成長しますので、水質、自然環境は敏感に味に反映されるのです。
【高知県友釣連盟】が「アユの味を通じて河川環境保護を考えてほしい」と毎年開いているものです。全国43河川の2836匹の中から認められた和善川はたいしたものですね。

 橋本知事は「年々アユの量も減ってきている。元気な川を作ることが必要」と挨拶されました。

 審査は橋本知事以下240人が厳正な審査を行いました。

 準グランプリには、仁淀川上流の長者川 、松田川(高知県)、吉野川 (奈良県)、藁科川、気田川(静岡県)、馬瀬川 (岐阜県)、匹見川(島根県)、日野川(鳥取県)でした。


2002年9月6日(金) ほんまもんって・・・

 前回のアユのところで、サイと書いたところ、問い合わせがきました。サイって標準語ではなかったっけ???

 サイとは「藻」のことです。アユは石や岩に生えたこれらの藻類を食べて成長します。最近は養殖アユが主流でほんまの味を知りませんので、天然ものを藻の匂いがすると嫌う人がいます。ほんまものが間違いで、養殖ものが嗜好に合うなんてかわいそうな気がします。
 
 昨年、昔ながらの米を丹精こめて育て喜んでもらえると思って送ったら「臭い」と言われました。臭いのではなく、私たちの先祖から受け継がれた瑞穂の民の香りだと言ってもわかってはくれませんでした。

2002年9月7日の稲の姿です

 こちらは雨が多く秋野菜の畑作りに困っています。愛媛は逆に雨が少なく水不足のようです。四国山脈の北と南では気候ががらりと違います。


2002年9月5日(木)  四万十川の川砂

 
こちらすっかり秋になりました。

  生姜畑はイノシシに荒らされました。生姜は食べませんが、ミミズを食べるために掘り起こすのです。有機質を入れるとミミズがわくし イノシシはミミズを探して掘り起こすし 困ったものです。消毒しないと匂いがしないので、安心して入るのです。

 それにしても、台風のプレゼントに困っています。8月の相次ぐ台風の置き土産は、下流への砂でした。四万十川の下流には大量の砂が河口にデ〜ンと殿横たわり、漁船も航行できない状態になっています。

 上流では700〜800mmの雨が8月に降りました。四万十川の川砂は台風の度に下流へと流されていきます。川はその度にやせ衰えていきます。

 護岸工事が行き届いたことや、砂防堰堤が上流の山々に出来たために 砂が川に流れなくなりました。

 一方 土木工事で発生する石や砂を漁協は川に入れることを拒んでいます。補給のない川はやせて、魚のさかなの住みかがなくなり、水生昆虫も減ってきました。

 漁協はそれでもいいのかも・・?川にアユを放流して2〜3カ月自然養殖して網でごッそり捕って楽しんでいます。 

 水生昆虫や、小石を住みかにしている生物がいなくなり、サイのつかない川のアユは生育も悪くなっていますが、アユの養殖として川を考える発想は、稚魚をトラックで運んでは入れて これでもか、これでもかと豊漁を期待していますが、自然は期待に反する答えを出しています。

 漁協が支配する川ではなく 遡上アユがのんびり泳ぐ川が自然だと思いますが、水生昆虫がいなくてはアユも育たなくなったので四万十川下流の砂の山は 上流の悩みをいっぱい伝えようとしています。


2002年9月2日(月) 長野知事選

 
高知県に雨が700ミリ降りました。並の国の1年分が数日で降るのですから考えてみれば大変なことです。

 ところで今日は長野県の県知事選で田中康夫氏が再選されたことが大きなニュースになっています。それにしても対抗して出るならば、論理的に、もっと筋のある理論が無ければいけないのではないかと思っていました。今回の長野の選択は、ゼネコンの支配する政治力の衰退を示しているかもしれません。

 農業もダメ、林業もダメ。本来はダムを受け入れて行く要素がいっぱいあるのが山村の現実なんです。ダム反対に頑張っている九州の村では、農林業の衰退の前にダム反対の一枚岩は崩れ、ばら撒かれる金の魅力に負けてダム容認に傾いていきました。

 長野も決して豊かな県ではありません。頼りとする林業は壊滅的不況です。そんな現実の中で、2位に大差をつける82万票を得て、絶対的支持を得たことは、率直に田中さんはすごいと感心しました。

 田中さんが、既成社会の、常識的な判断しか出来ない不特定多数の社会人にもすんなり理解できる言動に多少なりとも切り替える軌道修正が出来たら、地方の革命は長野から始まると思います。

 そんなことを考えた長野知事選でした。


2002年8月17日(土) 四万十川で全国の子供達がキャンプ

 全国の小学生達が四万十川の源流に集まってキャンプ生活を体験しています。
 名づけて【ドキドキ体験村】。

 15泊して遊びの中から集団生活の規律を学んでいこうとしています。全国から70名の応募がありましたが、お世話しきれませんので24人が参加できました。
 東京から福岡までとサンフランシスコの小学生まで仲良くキャンプ生活を送っています。

 今年は台風がこないので安心しています。 雨が何百ミリ降ろうと安心なキャンプですが、ニュースで「大型で何百ミリの雨を高知では記録」と言えば、ご父兄は心配してジャンジャン電話をしてくることになります。こちらでは、その応対にパニックになることもあります。
 何処よりも安心なキャンプですから ご心配なく見守ってほしいと思います。

 児童達はこれまでに炭焼きやワラジつくり、昆虫採集、洞窟探険、四万十川での魚釣り等を体験しています。
 特にのこぎりを片手に山に入り、杉の間伐体験で木を切り倒したときには 歓声が上がりました。また、四万十川周辺の昆虫採集も行い、標本箱も手作りで仕上げています。

 東京の児童は「排気ガスがなくていい」と感想を述べていました。これからも「カヌーや山登り」と、キャンプの体験は続いていきます。

 勉強、塾、と夏休みを過ごす夏休みもあれば、集団生活の体験から 何かを学ぶ夏休みもあります。学習もそれなりにこなしていますので、安心してキャンプを見守ってほしいと思います。生姜の草引きなど「農業体験」もしてほしいけど無理かな? それより山で木を切る体験に興味がありそうです。

 親元をはなれてキャンプ生活を送る子供もえらいと思いますが、送り出した親はまだ偉いと思います。


2002年8月10日(土) 四万十川を吹きぬける合併の秋風

 
日本列島いずこも同じで ここ四万十川沿線でも合併問題が大きな渦となって流れています。

 先般は岡山蒜山高原と鳥取県の合併に対する取り組みを勉強してきました。四万十川沿線とは自然環境があまりにも違い過ぎました。隣りの村や町とは手の届く関係でした。 かたや 四万十川沿線の村や町は山や川に寸断されています。そこで庁舎の位置一つにしても大問題となります。「行政が大きくなることだけでメリットがあるのか」。疑問は解けぬままに合併が一人歩きしています。
           
合併の非合理性を認めた国営開発事業

 四万十川沿線では、合併関係町村による 国営農地開発事業が行われました。

 各町村の枠をこえて プール計算で事業を行うことが採択の条件でした。しかし負担金は各町村単位で計算しプール計算は行われませんでした。事業は各町村の枠を外して合併で行われましたが、計算は事業の採択条件を無視して、町村単位に分断して決められています。つまり 行政単位を小さく分断して町村単位で 事業を行う方が有利だと 国は認めたことになります

 大きな行政単位にすることが行革に通じるなら、国は、何故、事業の採択条件を無視し町村の枠を越えたプ〜ル計算を無視した負担金計算を認めているのか、疑問に思うのです。高幡国営農地開発に参加した町村が今回の合併の関係町村ですのに 開発の負担金計算はプールではなく、各町村単位で計算が行われたのです。採択条件のプール計算を無視してまで、負担金計算が各町村単位で行われても、なお合併が有利と言える理由について 国側の説明を求めたいと思います。 

挫折する合併問題

 高知県東部市町村議長会は首長主導【行政の押し付け】に反発して任意合併協参加を拒否する決議文を行政につきつけました。また四万十川中域の高幡国営開発に参加した町村も合併の足並みはばらばらです。

 国営農地開発事業の負担金計算をプール計算で行わず町村単位で計算し、一方、現実には、合併して支払うことにどれだけのメリットがあるのか。国はその答えを出さなければ 四万十川沿線の町村の合併は、県東部の議長会と同じ道を歩む危険をはらんでいるのです。


2002年7月31日(水) ヤイロチョウの森を守ろう

 高知県の県鳥で国の[絶滅危ぐ種]に指定されている鳥にヤイロチョウという鳥がいます。この鳥の生息環境を守ろうと言う取り組みが四万十川流域で試みられています。大変神経質な鳥で人前にはめったに姿を現しません。
 だから「幻の鳥」とも言われています。シマント源流の村大野見村でも鳴き声を聞くことはありますが姿を見た人はいません。

 自然が残されたところにしか生息できない鳥のようです。そこでヤイロチョウの生息する山を保存しようではないかと言うことになり一口オーナーによる山の買い取り計画に取り組みました。県生態系保護協会によると700万円の目標でしたが1千50万円集まり、全国の人々の協力で四万十川の森の一部が残されることになりました。しかしまだ一歩を踏み出したに過ぎません。

 森を守ることが野鳥を守ることに通じ、森を守ることが野鳥を守りキレイナ水を守ることになるのです。ヤイロチョウの縄張りは十ヘクタールとも言われています。上流まで生息している数を守る為の森林面積は全体的な発想で考える必要があるとおもいます。

今回の一口オーナー運動はほんの入り口に過ぎないかも知れません。しかし皆んなの協力に支えられて四万十川上流でヤイロチョウが生息できる環境が守られてゆくことに大きな意義があると考えます。
 四万十川を訪れたときは清流ばかりではなく森に入ってヤイロチョウの鳴き声も聞いてあげて下さいませ。


2002年7月20日(土) お遠路さん

 
おはようございます
 暑い太陽が梅雨の終わりを継げるように照りつけています。
 
 北海道の方が四国88ヶ所を回っている途中暑さにダウンして、大野見にたどりつき、しばしの休養をしてまた出発すべく羽根を休めています。
 2〜3年前にも一人の青年がバイクで訪れて、一夜の宿を取りたいので軒先を貸して欲しいと 言われました。
 寝袋に入って寝ようとすると、子供が中に入りたいと寝袋を占領してしまいました。
 仕方なく外に出たこの青年とビールを一杯飲んでいたら、なんとお母さんは自然食品の店をしていて、生姜も四国から仕入れているとのこと。よく調べてみたら、僕の生姜でした。

 弘法大師様も粋な計らいをするものだと 感心したことでした。
 四国88ヶ所巡りは、弘法大師から悟りを得ることよりも、旅を通じて現世の人間からいろいろ学ぶ旅だと思います。

 今日も若者や、退職して旅に出された?方々がテクテクとただひたすら歩いています
 まもなく北海道釧路の団体が88ヶ所巡りにおいでるようです。暑さにさぞかしびっくりされるでしょうね。


2002年7月1日(月)  水田

 いまは水田に水を入れています。水による土壌殺菌をして、次に生姜を植えるための準備をするのです。
 無農薬で作るためには、栽培する面積の3倍の土地が必要であり、常に3分の2は遊ばしています。
 
 もし何らかの理由で食糧を自給しなくてはならなくなった時は、こんな非効率な
有機農業は出来なくなるでしょうね。それから考えると、水田農業は連作できるので永遠だと思いますのに、効率のよい水田農業が次々と姿を消していす。

 膨大なダムの役割を果たし、食糧自給を支えて日本の歴史を守ってきた水田が失つつある一方で、国は国債を子や孫達世代に託そうとしています。
 「日本列島に未来はあるのか」
 複雑な思いを交錯させながら 今日も米を作れない水田を耕しています。

 本日は、消費者からいただいたメールを了承を得たうえでご紹介します。

●有機認定に何の意味があるの?

 私は一消費者です。さて今年の4月1日からJAS法が改正されました。 
 しかし、将来的には食糧の自給を考えるとき、問題を感じます。輸入農産物によって、私達は飽食の時代を迎えています。もし、食糧自給の必要に迫られたとき、JAS法で国民の食糧がどれだけ確保されるのか不安に思えます。
 単に有機かどうかを判定するための規格で、有機農業を通じて自給を高めようとするものではないと思います。
 有機農産物の生産は日本国内ではごくごく限られています。生産も伸びないと思います。
 
 消費者が求めれば求めるほど<有機農産物>の絶対量は足りなくなります。だから<有機>の判断だけで消費者が選ぶなら、輸入有機農産物が主流になると思います。
 減反政策で日本の農業は衰退の一途を歩んでいます。有機農産物としてまた新たに食糧輸入が拡大されたら 私達は 安心して安全な食糧を求めつづけられるでしょうか。
     
●有機と無農薬の関係

 反農薬東京グループの機関誌「てんとう虫情報」によりますと 第4条に試用してもよい農薬が定められていると記されています。たとえば、水質汚濁性の農薬に指定されている農薬でパーキンソン病に似た病状を起こす恐れのある農薬が許可されていると書かれています。許可農薬リストを見ますと30種類程あります。

 これでは「有機シール」のある野菜と「有機シール」のない有機野菜とどちらが安全かわかりません。
 私達にとっては、有機の認定による選択ではなく誰が、何処で、どのような取り組みで栽培したかに関心があります。認定された農産物を 批判するのではありません。

 私達は、認定以前の問題として生産者の思いが伝わり、お互いに理解した上での流通が大切と思います。形だけの安全は求めたくありません。


[大野見村の紹介] [ショウガについて] [四万十源流の村から] [大野見村のLink]